ダンスのレッスンで「わざと悪い格好して」と言われることがあります。悪い格好と言われて頭に浮かぶのが皆同じではないですし、何が悪い格好かというのも決まった定義があるわけではありません。けれども、ダンスの先生がこの言葉を使うときには、「悪い格好」というのは、アレクサンダー・テクニークでいうところの「機能的に優位な体勢」に近いものです。
アレクサンダーは、そのような方向性を持った体勢を<機能的に優位な体勢>と名付けた。この体勢は、それ自体が目的ではなく、目的へと向かう手段である。たとえば、<モンキー>や<ランジ>といった体勢は、いつでもどこでも日常の中で活用でき、<上向き思考>のできる体勢である。
音楽家のためのアレクサンダー・テクニーク入門 第2部アレクサンダー・テクニークのさまざまな取り組み 第7章アレクサンダー・テクニークのレッスン 機能的に優位な体勢 P121
アレクサンダー・テクニークの言葉で「モンキー」とも言われます。これが「悪い格好」と表現されるのは、感覚的評価の不確かな私達だからです。私達が頭に思い描く「良い格好」が必ずしも機能的に優位な体勢ではないことと同じです。
F.M.:頼むから、わざと間違えようとしてみてくれ。万にひとつのチャンスで正しいかもしれないのだから。
アレクサンダー・テクニークある教師の思索 P18「正しくあろうとすること」について
<本文中に関連するリンク>
音楽家のためのアレクサンダー・テクニーク入門(外部サイト)
アレクサンダー・テクニークある教師の思索(外部サイト)
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