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ブレーキとアクセルによる比喩の間違えた解釈

アレクサンダーテクニークとは

アレクサンダー・テクニークでは、自分の間違った使い方として「ブレーキをかけながらアクセルを踏む」というブレーキとアクセルの同時踏みを比喩として使います。つまり、このときのブレーキとアクセルは両方とも自分の間違った使い方であり、不必要な緊張が生じているため、両方とも抑制の対象になります。

このブレーキとアクセルの比喩が間違った解釈で使われることがあります。そのひとつが、「抑制するべき古い習慣がブレーキ。方向付けした新しい自分の良い使い方がアクセル。」という説明です。これは、自分の間違えた使い方がブレーキで、自分の良い使い方がアクセル、と言っているだけです。この表現では、ブレーキとアクセルの同時踏みは起こっていません。

ブレーキとアクセルの比喩が間違った解釈で使われることがもう一つあります。「頑張りすぎている筋肉がブレーキ。本来働くべき筋肉がアクセル」という説明です。ここには、ブレーキとアクセルの同時踏みが起こっているかどうかの説明はありません。働くべき筋肉が働いていないとき、代わりに頑張って働きすぎている筋肉がある、ということを説明しているだけです。もちろん、これも自分の間違った使い方のひとつです。しかし、これはアレクサンダー教師がブレーキとアクセルの比喩を使って伝えたいことではありません。


<本文中に関連するリンク>

抑制(inhibition/インヒビション)に関する記事

方向づけ(direction/ダイレクション)に関する記事

アクセルとブレーキに関する記事

拮抗することに関する記事

masako

アレクサンダー教師。 アレクサンダー・テクニークのレッスンを東京都目黒区にて 楽しくわかりやすく、伝えていきます。 2023年9月 アレクサンダーテクニークスタジオ東京(ATST)の教師養成講座を卒業 2023年10月 STAT(英国アレクサンダー・テクニーク教師協会)認定教師の資格を取得 神奈川県立生田高等学校卒業 東京理科大学理学部応用数学科卒業 高校・大学・社会人と合唱を続け現在は楽器としての声を勉強中 1970年生まれ 1児の母

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