アレクサンダー・テクニークのレッスン中に、「目を閉じてはいけない」とまでは言われたことはないのですが、目を開けていろいろなものを見るように促されることはあります。なんでなのか、その理由や目的を先生から聞いたことはありません。なので、ここで書くことは、私の個人の考えです。
アレクサンダー・テクニークのレッスンで教わることは、最終的にはそれを日常生活やパフォーマンスに応用することができて、役に立ちます。刺激に対して反応を選ぶこと・自分の身体が何をしているのか、自分が何を考えているのかがわかっていること、などなどです。
日常生活で自分ひとりのときはあまり影響はないかもしれませんが、舞台でパフォーマンスをしているときに、今の自分がやってしまっていることに気がつくためにいちいち目を閉じていてはパフォーマンスできません。目を開いて客席や共演している人を目の前にしてパフォーマンスをしながら自分がやっていることに気が付かないといけないのです。スポーツの選手が時間をはかったり、誰かと並んで走るときに、最高の動きをするためにいちいち目を閉じていては何もできません。目を開けて、隣で並んで走っている人を感じながら自分がやっていることに気づき、最高のパフォーマンスにもっていく必要があるのです。
目を閉じてもいいのです。閉じてもいいのですが、目を開けてできるようになっておく必要はあると思います。
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