いろいろな動きや作業をするとき、何かの瞬間に首を固めることがあります。その多くが不要な緊張であり、本来働くべきところの代わりに首が仕事をしてしまっています。その1つが背中の筋肉群がするべき仕事です。それが日常的な動きや仕事などの作業であるほど、繰り返し長時間首に負担がかかるので、これをそのままにしておくと首を痛める結果になります。
「背中を使う」「背中を忘れないで」「背中がない」「もっと背中」。アレクサンダー・テクニークのレッスンを受けているとよく言われることです。本来使われるべき背中の筋肉群がほとんど使われていないということです。背中の筋肉群の代わりに頑張ってしまうところは首だけではなく、手・腕・脚・足のときもあります。やはりそれを習慣にしてしまうと、手・腕・脚・足を痛めることになります。串打ちのときに腕だけで打たないようにと思ってはいましたが、それだけではできませんでした。「背中で打つ」と考えて積極的に背中の筋肉群を使うようにしたら腕を力ませなくても串打ちができましたが、まだ身についていないらしく、長続きはしていません。
しかし、今までやってこなかった人がいきなり「背中で打つ」と考えてもできるとはかぎりません。それができるようになるまで身体を持っていくのに時間が必要だからです。そう考えただけでできる人は、すでに背中の筋肉群が使えている人で、たまたま腕を使うときに背中の筋肉群を使っていなかっただけです。それでも、どの瞬間に背中が使えるようになるのかはやってみないとわからないこともあり、常に考えてみる必要があります。
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