アレクサンダー・テクニークのレッスンでは身体の動きをスローにすることがあります。スローにすることで、その瞬間その瞬間において不必要なことをやめ、起こるべきことが起こるのを待ち、余計なことをしない自分でいるのです。そのために時々止まることもあります。そうしてから、普通のスピードで身体を動かしても余計なことをしない自分でいられるようにします。
そうやっていると、「どこか痛いの?」と声をかけられることがあります。そう声をかけられることで、そうか、と思い直します。ほとんどの人は、身体を動かしている途中で止めようとしないこと。ゆっくり動かすこともしません。教わったとおりに動こうとします。身体を動かしていて、痛かったり違和感があるとそこを通り過ぎるのが大変なので、動きが止まるかゆっくりになります。
動きを止めたりゆっくりしていたときに「どこか痛いの?」と声をかけられたときには、なんて返事しようか考えますが、「痛くないよ、ただゆっくり動いてみてるだけ」というので十分。アレクサンダー・テクニークの説明をする必要はありません。そうして、他の人がいるときは、他の人に合わせて同じスピードで動くようにするといいかも。