定規をあてて新聞をやぶる
新聞をスクラップする時に定規をあててビリっとやっています。その時に、定規がずれてしまうのが嫌で定規を押さえ込んでいました。今思い返すとなんであんなにムキになっていたんだろうと思うくらい押さえ込んでいました。破り始めのところがきれいにいかないのも気になって、勢いをつけてフンっと引っ張っていました。2,3日前にそのことに気がついて、押さえ込むのと勢いよく破り始めるのをやめました。「定規をあてて新聞をやぶる」という刺激が「定規を押さえ込む」・「勢いよく破り始める」という身体の反応に無意識で自動的になるほど習慣・癖になってはいなかったので、あっさりやめることができました。頭と首と背中が長く広くなるように、そして定規を抑える指・手・肘・肩が長くなるように、身体とつながって腕だけにならないようになっていきました。そうやって筋肉とその周辺の組織と関節の不要な緊張がなくなると、定規と新聞の情報が手を通して身体に伝わってきます。そんなに押さえ込まなくても定規がずれないのがわかります。そんなに思い切り引っ張らなくても新聞がやぶれていくのがわかります。楽にスクラップできるようになっただけではなく、ずれるのが嫌で嫌で気になっていた作業が楽しくなりました。
肉を包丁で切る
串打ちも肉を切るのも腕の作業です。肉を切る時に頭と首と背中が長く広くなるように、包丁を持つ指・手・肘・肩が長くなるように、身体とつながって腕だけにならないように試みています。まな板から身体が上に向かっていくことを考えるのも助けになります。そうして筋肉とその周辺の組織と関節の不要な緊張がなくなると、包丁と手を通して肉が切れるのが身体に伝わってくるようになりました。肉の繊維がザリザリと切れていくのが目に見えるようでした(見えていません、そんな力はありません)。「お!」と感じたこの感動も2度めはありません。すぐに慣れてしまうのです。包丁と肉の関係性が身体に伝わってくるので、まずは包丁の下で肉がヨレないように、包丁をすべらせるだけで肉が切れることを目指します。
アレクサンダー教師がレッスン生に手を置く
アレクサンダー・テクニークのレッスンでアレクサンダー教師がレッスン生に手を置く時も、きっと同じことが起こっているのです。
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