床に横たわる(ライダウン/lie-down)とき、アレクサンダー・テクニークのレッスンでは膝を立てることが多いです。もちろん、レッスン生の事情によって必ずしもそうとは限りません。トレーニーのときには、「膝を立てたほうが腰を痛める人にとって良い」と教わりました。
今現在床に横たわって、膝を立ててみると、股関節に近い太ももの筋肉が頑張って(縮んで)いるのがわかりました。そこが不必要に緊張して縮むことのない場所を探していたときのことです。重力の影響からも解放されて不必要な緊張が少なくなることから、床に横たわってみたのですが、「だめじゃないか」、と思ったのです。
現在は、脚を動かすときには背中を使って背中と連動させれば、股関節に近い太ももの筋肉が必要以上に頑張らないでいられることはわかって、できるようになっています。なのに、床に横たわって膝を立てると頑張りだして縮むのです。根深い問題だなと思いました。
以下、床に横になった状態での話です。
試しに、立てた膝を伸ばしてみました。すると股関節に近い太ももの筋肉の緊張はなくなりました。今度は膝を胸に近づけていきました。これも股関節に近い太ももの筋肉の緊張はなくなりました。そこからゆっくり膝を胸から離していき、膝立に近づいていくと、足の裏を床につける直前まで股関節に近い太ももの筋肉の緊張は起こらないことがわかりました。足の裏を床につけたとたんに緊張して縮むのです。脚を床から浮かせているほうが余計な緊張が起こらない。膝を立てた状態から伸ばしていくときも、伸ばし始めた瞬間に緊張がなくなります。私は現状、腰痛に悩まされているわけではないので、私にとっては膝を立てるのはベストなのではないのではないかとこのとき考えました。
その次に考えたのは、脚と背中(身体)との連携の問題かもしれないということでした。そうして試していると、足を床につけて膝立下状態でも股関節に近い太ももの筋肉が頑張らないでいられる場所があることがわかりました。しかし、まだ身体が使えていないらしく、自然にそこにはたどりつきません。試行錯誤中です。
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