以下はNotebookLMで作成した、架空の二人が「手段と結果」について「議論」する音声解説についてです。太字(A)と斜字(B)の立場の違いは前回と同じです。後の解説も、太字(A)と斜字(B)で合わせてあります。
Aの発言:
手段の質を高める上でですね、アレクサンダー・ テクニークが非常に重視するのが抑制インヒビションという概念なんです。これは何か刺激を受けた時に瞬間的に、習慣的に起こしてしまう不適切な反応。例えば瞬間にあるピアノの音を聞いた途端にこう喉が閉まってしまうような反応を意識的にしないことを選択するというステップを指すんですね。長年の習慣によって自動的に繰り返される望ましくない反応の連鎖を断ち切るためにはまずその自動反応を止めること。これが不可欠な第一歩となります。Bの発言:
NotebookLM
その抑制という考え方、概念としては理解できるんですけれども、実際に日常生活の中でじゃあ実践しようとするとかなり難しい面があるんじゃないでしょうか。私たちは日々本当に無数の刺激にさらされているわけですよね。その1つ1つに対して自分の内面を常にこう監視して、あ、今のは習慣的な反応だから抑制しようと意識的に介入し続けるというのは現実問題としてかなりの精神的なエネルギーを要するように思うんです。
資料にもちょっと考えすぎることの弊害を示唆する部分がありましたよね。うん。むしろより望ましい反応パターンを積極的に学習してそれを繰り返し実践することで古いパターンを、言ってみれば上書きしていく方がより効率的で現実的なアプローチだと言えるのではないでしょうか。
Aの発言について
いきなりなんか言い出した。抑制の説明をはじめたようですが、結果至上主義を抜け出して手段に向かおうとするときに、アレクサンダー・テクニークの考え方として必要なことだからだと思いますが、突然です。
Bの発言について
「私たちは日々本当に無数の刺激にさらされているわけですよね。その1つ1つに対して自分の内面を常にこう監視して、あ、今のは習慣的な反応だから抑制しようと意識的に介入し続けるというのは現実問題としてかなりの精神的なエネルギーを要するように思うんです」→実際にそこまでできる人はいません。ある意味、立ち止まらないで結果に向かって突き進んでいくのは今の時代において誰にでもできること(のはず)です。刺激に対して無意識に自動反応してしまうために、まず自分がそういうことをしていることに気が付かないのがほとんどです。また、気付いたとしても、ほとんどの人は、手段を選ぶ度に立ち止まることがしたくてもできません。そのためにアレクサンダー教師の助けが必要になるほどです。そこまで意識的に介入できるくらい抑制が身についた人であれば、本来ならば、流れを止めることなく日常生活に取り入れることが可能です。つまり、このような発言をする人は、実際にやったことがなく、頭の中だけで考えて言ってるだけです。レッスンを受けたくない人がその理由をならべているだけのようにみえます。やってみて大変だった、という意見ならわかります。そうしたら、周りが見えていませんね、ということになります。自分がどこに向かうのかを忘れて手段に没頭してしまうのは、視野が狭くなっているからです。手段と結果から外れた別の問題です。
私の場合、外とつながることを忘れて(無意識に自動的に)内側に入ってしまう癖があります。周りから見ると、手段に没頭しているように見えるかもしれませんが、手段至上主義を実践しているわけではありません。手段だの結果だのとは別の問題で、視野が狭くなっていて外とのつながりが薄くなっているものと思われます。
「資料にもちょっと考えすぎることの弊害を示唆する部分がありましたよね。」→その「考えすぎ」は、抑制するために立ち止まって反応を選ぶために考えることとは違う、別のものです。この人のように、実際にやったことがなく、頭の中だけで考えて行動に移せない場合、その「考えすぎ」はアレクサンダー・テクニークで言うところの「頭の中がざわざわ」していて、心配事や不安が止まらない、取り除くべき余計なものにあたります。取り除いて「頭の中が静か」になってから、「どのような反応をえらぶか」考えます。それは「考えすぎ」にはなりません。
「より望ましい反応パターンを積極的に学習してそれを繰り返し実践することで、古いパターンを上書きしていく方が、より効率的で現実的なアプローチだと言えるのではないでしょうか。」→現代一般的にみられるやりかたです。F.M.アレクサンダーがこのやりかたをとった結果、問題となる喉のトラブルが生じたことから、違うやりかたはないものかと試行錯誤してアレクサンダー・テクニークが生まれたのです。そうして、F.M.アレクサンダーはそれが他の人にも当てはまることを見てきました。
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