串打ちの仕事でアレクサンダー・テクニークは有効ということを主張するには、アレクサンダー・テクニークの基本原則のもとで串打ちをした、私のほうがスピードが速くなくてはいけません。
ほとんどの人が串打ちを速く打つことと、自分の身体を傷めないで串打ちをすることは、トレードオフであると考えていると思われます(確認したわけではありません。アレクサンダー・テクニークを勉強する前の私だったらそう考えるだろうな、という推測です。)。その職場で、(アレクサンダー・テクニークの考え方によると)自分の身体を傷めないで同じことができると主張するには、身体を傷めないように串打ちをして皆と同じ速さになる必要があります。(アレクサンダー・テクニークの考え方によると)自分の身体を傷める串の打ち方は、本来串を打つ自然な流れを邪魔し妨げている、と主張するには、身体を傷めないように串打ちをして皆よりも速くなる必要があります。
実際は私と他の人とでは身体のサイズも体力もその日の体調も違って全く同じではないために、正確にその通りにはならないとは思いますが、考え方からはそうなります。しかし、10年以上やってきた人たちとそこでそのような差をつけられる気がしないのですが、一応、そうなのだと思ってやっています。他の人と自分を比べるのは難しいですが、身体を傷めて串打ちをしている自分と、身体を傷めないように串打ちをしている自分を比べると、そうなるはずです。
身体を使う仕事であれば、他の仕事も同じ考え方になると思われます。
経験豊かな人の中にいきなり入ってきてアレクサンダー・テクニークを主張するのはなかなかハードルが高いです。