いい包丁を使っていると、新しい包丁だから切れるよと言われ、スピードが早くなるようにいろいろと声掛けしてくれます。仕事なのでいろいろ言われると思いますが、その時に萎縮して小さくならないようにします。萎縮して小さくなるということは、体中の筋肉とその周辺の組織を不要に縮め《場面にもよりますが基本不要です》、関節を固めているのです。このとき、アレクサンダー・テクニーク永遠のテーマである首も縮めて固めています。
首を縮めて固めると、身体全体の機能が悪くなり、動きが鈍くなることがわかっています。このとき固めていた首を緩めると、身体全体の機能が良くなり、動きもよくなります。頭と首と背中の関係が身体全身の機能を左右する、このことをアレクサンダー・テクニークの言葉でプライマリーコントロールといいます。
私が勝手に思っていることが一つ。昆虫や動物に死んだふりというのがあります。天敵に襲われそうになったりして、危険な場面で動かなくなるやつです。あれは演技してやっているわけではなく、身体が反応して動かなくなるわけですが《専門外です》、人間にも同じ機能が潜在的に備わっているのではないかと思うのです《推測です》。そして、恐怖やストレスを感じると反射的にきゅっと首をしめて身体の動きが鈍くなるわけです。脳から身体全体への司令は全て首を通らざるをえないわけで、そこの神経を圧迫すると司令が通りにくくなるんじゃないかと《専門外であり、憶測です》、これも私が勝手に思っていることです。これが、生命に影響のない場面にも人間は反応してしまっているのではないかということです。
こうなると、その後の仕事は効率が悪くなります。なので、職場の上司が怖かったとしても、キュッと首や身体全体をこわばらせないことです。少し時間はかかりますが、その後の仕事の中身でもって、「言われたことを聞いて理解している」ということを伝えるのをお勧めします。
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