糸電話は、その片方の糸の端で起こった声による振動が、もう片方の糸の端に伝わるためには、その糸がピンと張られていて適度な緊張をもっていないといけません。糸が緩んでたわんでいると、しゃべっている言葉はもう片方の糸の端にいる人には届きません。すごいのは、人間の目にはみえない振動が伝わっているということです。
人間の筋肉とその周辺の組織が、どれほど糸と共通しているのかはわかりません。しかし、筋肉とその周辺の組織がゆるみたわんでいると何も伝わらないのは明らかです。そうして、アレクサンダー・テクニークの考え方からすると、必要最小限の力で張りを持っているのが最適となります。おそらく、そうすると、その筋肉とその周辺の組織の片方の端で起こった振動が糸電話のようにもう片方の端に伝わるのではないか。その振動が大きければ目に見える運動になるのではないか。そういうことだと思います。そうして、身体全体のネットワークの中のどこか一部がゆるみたわんでいると、そこで伝わるべき運動も振動も伝わらなくなるのです。
その糸電話をつないでいる糸の途中を手でつまむと、振動は伝わらなくなります。その途中でつまんでいる手がロックされて固く縮んでいる関節と考えるのはどうでしょうか。
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