特定の筋肉に指示を出すということはどういうことか。筋肉なので、力を入れるために収縮する、または力を抜くために弛緩する、という指示になります。
働いていない筋肉を働かせようとして、特定の筋肉に力を入れるために収縮するよう指示を出すときのことを考えてみます。筋肉は1本の骨1つの組織(骨・筋肉・他)についていてはなんの働きもできません。複数の骨組織(骨・筋肉・その他)にまたがることで作用します。筋肉が収縮するということは、その筋肉がまたがっている複数の骨組織が動くということです。ということは、その骨組織が動くことで全体のバランスが変わって、関わる他の骨や筋肉もバランスを取り直す必要がでてきます。それはつまり、一つの筋肉だけの問題ではないということです。
働き過ぎの筋肉の力を抜こうとして、特定の筋肉を弛緩させるように指示を出すときはどうでしょうか。このときも考え方は同じです。その筋肉が弛緩すると関連する他の骨や筋肉がバランスを取り直す必要がでてきます。それはつまり、一つの筋肉の問題ではないということです。
働いていない筋肉はどの場面で働いていないのか、働き過ぎの筋肉はどの場面で働きすぎているのか、動きの中で見直してみることをおすすめします。そして、働いていない筋肉は働き過ぎの筋肉が変わりに働いてくれているので、一緒に変えていく必要があります。
<本文中に関連するリンク>
全身はつながっているに関する記事