アレクサンダー学校のトレーニーさんから聞いた話です。
池の鯉は、水の中で止まっているように見えても、水の流れに逆らい続けているということです。実際には身体を使い動き続けているのです。本当に身体の動きを止めてしまったら、水の流れに流されてしまうからです。
同じように、人間も立ったり座ったり(他の違う動きでもいい)しているとき、止まっていて何もしていないように見えても、実際には重力に逆らって上に向かい続けています。その、上に向かい続けることを止めてしまったら、重力の方向に落ちていってしまうからです。
鯉は、水の中で止まっていても明らかに尾ひれが左右に揺れるし、身体をうねうねさせているし、人間が見ると明らかに泳いでいます。でも、人間が地球上で生活しているときに上に向かい続けることを意識していないのと同じで、鯉も泳いでいるつもりはないのかもしれません。
もしも、池の鯉が人間を観察することができたら、何もしないで立っている人間が上に向かい続けるために身体を使っているのが見えるのかもしれません。
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