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アレクサンダー・テクニークとマッサージ・指圧が混同されてしまうわけ[2024/7/6修正]

アレクサンダーテクニークとは

話をわかりやすくするために、アレクサンダー教師・マッサージ師・指圧師、全て手の使い方が上手いと仮定します。

アレクサンダー教師は身体の良い使い方を教えます。動きの中で教えます。人の筋肉は一本の骨1つの組織(骨・筋肉・その他)についているだけではなんの役にもたちません。複数の組織(骨・筋肉・その他)をまたがることで役目をはたします。その動きを見直して、働いていない筋肉はちょうどよく働くように、働きすぎの筋肉もちょうどよく働くようにしていきます。ということは、あらゆる動きを網羅すれば、あらゆる筋肉に働きかけることができるというわけです。理屈の上では。で、おそらく手の使い方の上手いアレクサンダー教師はそれに近いことをするのではないかと思います。

マッサージ・指圧について詳しくないので間違っていたら訂正する前提で書きます。施術台の上で診てもらいます。先生の手で不要に緊張して固まっている筋肉をほぐしてもらいます。こちらも手の使い方の上手い先生は身体全体の筋肉を網羅してくれるはず。

ここまではアレクサンダー教師・マッサージ師・指圧師ともに固まっていた筋肉の不要な緊張をとるという意味で、受ける側は楽になり癒やされたと感じることと思います。アレクサンダー教師がマッサージ師・指圧師と混同される点です。

マッサージ師・指圧師はここでお仕事が終わります。

アレクサンダー教師はまだ終わりません。いろいろな動きの中で、それまで自由にしていた筋肉がカチッとロックされる瞬間をとらえます。その人が、どういう動きのどの瞬間に筋肉と関節が不要な緊張でロックされるのかを本人が筋感覚で感じ取れるようになるまで教え続けます。それはたいてい習慣・癖でありいつも同じ場面で起こります。それは特定の刺激に対して無意識で自動的に身体が反応するものです。特定の刺激の中には外部から受けたり内部から湧き出た感情や思考も含まれます。それに気付けるようになるにはアレクサンダー教師の存在が必要です。本人が筋感覚で感じ取れるようになればしめたもの。日常生活の中で気づいて習慣・癖によるその不要な緊張を自分でやめていくことができるようになります。

しかし、アレクサンダー・テクニークのレッスンを受けても、最初のうちはそこまでわかりません。アレクサンダー教師がどんなに良い状態まで身体をもっていったとしてもそれを自分の筋感覚で理解できないうちは今までの筋肉緊張状態の自分に戻ります。ここがアレクサンダー教師がマッサージ師・指圧師と混同されるもう一つの点です。

更にいうならば、自分の筋感覚で理解できるようになれば、マッサージ・指圧の施術後にそこから自分が起こしてしまう不要な緊張に気づくことができるようになるかもしれません。それをその後活かすも殺すも自分次第です。


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masako

masako

アレクサンダー教師始めました。 東急東横線学芸大学の近くでレッスンします。

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