ダンスをしていると、「膝は曲げておいたほうが、楽に動ける」という言葉をよく耳にします。
そのとおりだと思います。ただしこれは、筋肉とその周辺の組織を不要に縮め、関節を固めることのない足首・膝・股関節であることが前提です。伸びていることもできて曲がることもできる膝に対して、いえることです。
ところが、私も最初そうだったように、膝が曲がった状態で関節や筋肉とその周辺の組織を不要に緊張させてロックして固定させている人がいます。その膝が伸びようとしても伸びることができない、伸びているつもりでも曲がったまま(感覚的評価の不確かさに対する認識)という膝です。これは楽な膝ではありません。重力に対してある意味直立していないのです。
中には膝が伸びきったままロックさせている人もいます。たぶん、この人も膝を曲げようとしてもそのときに支えるべき筋肉とその周辺の組織を使うことに慣れていないために、曲げることが難しいのではないかと思います。
まず最初に、足首・膝・股関節が自由に動く身体でいることです。そのためには、それを妨げているものをみつけて除いていきます(インヒビション)。そうして、曲がることもできるし伸びていることもできる自由な膝に対して、場面に応じて曲がっていると楽でいられる、ということです。
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