最初は生徒を、ある程度静かで落ち着いていて、興奮も心配も感じないというような心持ちにしてあげないといけません。
キャリントン先生のあふれる言葉P58
頭の中が静かでいることの反対の状態を、頭の中が騒がしくざわざわしているとします。
頭の中が騒がしくざわざわしているというのは、心配や不安だったり神経質になったりしているということです。こうなったらどうしよう、こうならなかったらどうしようと心配・不安になる。こうしなくてはいけない、こうしてはいけないと神経質になる。この時、自分の頭の中に湧いてくることが自分の内側からの刺激となって自分の使い方を悪いものにしてしまいます。
これらが自分を困らせるようになる頃には、この思考パターンが習慣となっているためわかっていても自分では止められないことが多いです。そうして心配や不安が無意識に起こりはじめます。これがループしていると意識が内側に向かい、外の世界と繋がらないことが起こりやすくなります。その結果、外からの刺激に対する反応までの道筋の通りが悪くなります。自分の使い方が悪くなりやすいので、心と身体が繋がらない原因にもなります。
こういった思考は結果至上主義(end-gaining)であるともいえます。途中経過である手段(means-whereby)をすっ飛ばしているからです。アレクサンダー教師は直接思考に働きかけることはするかもしれないけど、しないかもしれません。わかっていても湧いてくる思考パターンの習慣だからです。アレクサンダー・テクニークを実践していく過程でこの習慣が消えていくと考えます。それは身体と同じで、思考の変化も結果だからです。レッスン生の取り組み次第です。
今、自分にできることに取り組んでいきます。
<本文中に関連するリンク>
考えることに責任を持つに関する記事