アレクサンダー・テクニークのレッスンを始めると、最初に教わることは頭と首と背中、中でも首の話が多くなるかと思います。ここで難しいのは、レッスン生は首の筋肉とその周辺の組織や関節を緊張させて固めているつもりが全く無くても、アレクサンダー教師の手で触れると首を不要に緊張させているときがあることです。そして、そのレッスン生は力を抜いているつもりで首を動かしていても、アレクサンダー教師の手で触れると不要に緊張させたまま動かしていたりするということです。これは、筋肉とその周辺の組織や関節を日常的に緊張させていると、緊張も痛みも慣れて鈍感になってしまうからです。
今回取り上げるのは、最初はレッスン生が考えていることと実際の身体の状態が一致しないことが多いということです。この首の問題は、アレクサンダー教師がレッスンで新しい身体の使い方として「これが緊張していない首だよ」とガイドすることでレッスン生の身体に教えます。そうして、レッスン生は「緊張していない首」と「緊張している首」を行ったり来たりしながら「緊張していない首」に近づいていくのです。
アレクサンダー・テクニークのレッスンではそうやって自分の身体の感覚をを取り戻していきます。
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