串打ちの仕事をしている間中、痛みが時々やってくる右の股関節をずっと意識していました。そこに不要な緊張を保ち続けている筋肉があることがわかってからは、あえてそこを意識しないようにしました。
ここでいっている力というのは、関節や筋肉とその周辺の組織の不要な緊張のことです。残念なことに、不要な緊張が起こらないようにと念じているだけでは不要な緊張は抜けません。そして、他を忘れてその関節・筋肉だけに意識を向けているとますますロックされてしまうのです。大事なのは、不要な緊張を除くために何をするか(何をしないか・何を考えるか)です。
不要な緊張を除くために考えることはまた少しずつ書いていきます。
学校で講義してくれたお医者さんの話から。脚気(かっけ)の検査に患者さんの膝の下を叩くものがあります。そうして、その足が自然に跳ね上がるかどうかを見るやつです。しかし、「これから検査をするぞ」とばかりに患者さんが膝や足を意識していると自然に起こることも起こらないそうで、患者さんにはわざと関係ない作業をしてもらってその間に膝下を叩いて検査をするとのこと。
つまり、自然に起こるべきことを起こすためには、そこばっかり意識していては駄目なのです。
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