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抑制(inhibitoin)と方向づけ(direction)は表裏一体

アレクサンダーテクニークとは

不必要なことは何もしない(non-doing)自分でいるために必要なことはなんでしょうか。

首は楽で・頭は前へ上へ・背中は長く広く考えていきます。そうして、全身が重力に対して上に向かい、関節も筋肉とその周辺の組織が長く広くなるように考えていきます。全身の筋肉とその周辺の組織が必要最小限の緊張を持って働くようにします。頭の中は静かでいるようにします。これらは、アレクサンダー・テクニークの言葉でいうところの、自分自身が良い使い方でいるための方向づけ(direction)です。

上に書いた方向づけ(direction)をもう少し詳しく見ていきます。身体を長く広くというのは、短く狭くしないということです。どこまでも長く広くなるはずもなく、自分の身体が持っているサイズでしかいられません。そのサイズでいましょう、ということです。上に向かうということは、重力に負けて下に向かわないということです。下に向かうことはそのまま短くなることですから、上に向かうということは、長くなることに近いかもしれません。長くなるということは抗重力として自分の身体が自然に持っているものだということです。筋肉とその周辺の組織が必要最小限の緊張をもっているということは、不必要に筋肉とその周辺の組織が縮まないということです。頭の中が静かでいることも必要です。頭の中が騒がしくなるということは、不安・心配や神経質なことを考えてしまうということです。そういった考えは首を縮め・頭を下に引っ張り・身体を短く狭くしてしまいがちです。そうならないためにも、頭の中は静かでいるようにします。

それでは、最初に書いた方向づけ(direction)を別の言葉で書いてみます。首を固めて短くしない・頭を下へ引っ張らない・背中を短く狭くしないように考えていきます。重力に負けて下に向かわないようにします。不必要に筋肉とその周辺の組織が縮まないようにします。頭の中が騒がしくならないように、不安・心配や神経質なことを考えないようにして、そういった考えで首を縮め・頭を下に引っ張り・身体を短く狭くしてしまわないようにします。これらのことが自分に起こる刺激がやってきたら反応が起こる前に一旦止まります。そうして反応しないようにすることをアレクサンダー・テクニークでは抑制(inhibition)といいます。つまり、間違った自分の使い方にならないようにすることが抑制(inhibition)だともいえます。

つまり、抑制(inhibition)方向づけ(direction)はその結果同じことが起こります。その場面に応じて必要なことは抑制(inhibition)かもしれないし、方向づけ(direction)かもしれません。そうして、不必要なことは何もしない(non-doing)自分を見つけていきます。


<本文中に関連するリンク>

不必要なことは何もしない(non-doing/ノンドゥーイング)に関する記事

抑制(inhibition/インヒビション)をテーマの中に含む記事

masako

masako

アレクサンダー教師始めました。 東急東横線学芸大学の近くでレッスンします。

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