串打ちを腕だけでしないで、身体全体を使うということは背中も使うということです。そんなときの腕は甘やかしているのではなく、作業をする以上のことをするための余裕を与えているのです。
では、串打ちのときの手や腕は何をしているのか。現在の私の中ででている答えは、手や腕は串・肉の位置を定めて、刺すときの串の進む方向を定めるということです。そこで身体全体(背中)を使って刺すわけです。ここで、身体全体(背中)を使わないで腕だけで刺そうとすると、串の進む方向がブレるのです。肉にも余計な力が入ります。そうして、ブレた串の進む方向を修正するためにまた手や腕を使うことになります。その結果、手や腕を固めて固定して力を入れることになるのではないかと思います。実際今のところ、手や腕は肉と串の進む方向を示すだけと考えながら打つと、左手の親指の付け根を押し込むことなく、左腕の肩を身体に押し込むことなく打つことができています。
定規をあてて新聞を破るときにも考えてみました。手や腕は定規の位置を定めて新聞を破る方向を指し示す役目。そうして実際に破る動きは身体全体(背中)を使う。
アレクサンダー教師の手も同じように考えてみます。手や腕はupの方向を指し示して長く広くなるように働きかける役目。実際に動くときは身体全体(背中)を使って動く。考えるだけではなく実際にやってみて結果をまた書いていきます。