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キャッチボール

アレクサンダーテクニークとは

先生のレッスンを受けていると実際にキャッチボールをする場面もあります。投げたボールが受け取る人の横に落ちてその手に入らなかったとき、自分がボールを投げる側なら、「投げ方が悪かった、ごめんね」と言い、自分がボールを受ける側のときは、「受け取れなかった、ごめんね」とつい声がでます。人のせいにしない、という意味では良いのです。では、実際のところボールを投げた人が悪いのでしょうか。ボールを受け取る人が悪いのでしょうか。

では、自分でボールを放り投げて自分でボールを受け止めるとき、ボールが手に入らなくて落ちた場合、投げた自分が悪いのでしょうか。受け取る自分が悪いのでしょうか。自分のことなのでわかると思います。投げ方も決して完璧ではなく工夫するべきところはあるでしょう。受け取るときも考えるべきことはあるでしょう。もしかしたら床や地面が凸凹しているのが原因の一つかもしれない。風が思わぬ方へ吹いていたかもしれない。ボールが軽すぎたかもしれない。太陽がまぶしかったかもしれない。

ボールを投げる人と受け取る人が違う人の場合、本当の原因はわかりません。そのときに、まるで自分に100パーセント原因があるかのように思わなくてもいいのです。と同時に、100パーセント相手のせいにするのも意味がないことです。

もう少し話を広げて、言葉のキャッチボールにしてみます。裁判のような一言一言が吟味されるような場面ではなく、日常的な会話です。言葉のやり取りでうまくいかないことがあったとします。このときも、自分に原因があったかもしれないと頭の中に留めておくことは大切だけど、100パーセント自分のせいだと思っていつまでも抱え込まなくてもいいということです。100パーセント相手のせいにするのも本当のところはわからないのです。

「コミュニケーションがうまくいかなかった」という刺激に対してどのような反応を選ぶかということです。

masako

masako

アレクサンダー教師始めました。 東急東横線学芸大学の近くでレッスンします。

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