以前に、声を出すときに、「スカートをはいた人が椅子に座る仕草」と言って自分のスカートを押さえるかのように脚の裏に沿って手をすべらせる動きを教えてくれた人がいました。当時は何をやっているのかさっぱりわからなかったし、何がいいのかもわかりませんでした。
今わかることは、その動きが、アレクサンダー・テクニークでいうところの、「膝が前へ外へ、身体から離れていく」だということです。これも伝言ゲームで、本来伝えるべきところがなくなって形だけ伝わっていると思われることです。
「膝が前へ外へ、身体から離れていく」というのは、膝の関節や股関節を構成する組織が互いに適度な距離を保ち、周辺の筋肉を含む組織も長く広く広がっていくということです。